メガドライブの音を有名FM音源(FM8)で出したい!結果は?
DAWを使ったいまどきのDTMでもメガドライブの曲を奏でたい! できれば機能性が抜群の大手のメーカーの有名FM音源を使って! という理由で Native Instrument FM8 (と DEXED)への音色移植を試みました。
結果、音源の系統が違うせいかメガドライブそのままの音は出ませんが、OPN2 の TFI ファイルを OPM 経由で SYX ファイルに変換することで、DX7 系の音源で互換機のように「雰囲気の似た音」は鳴らせました。
TFI ファイルを DX7 の SYX ファイルに変換する
メガドライブのFM音源パラメーターは TFI ファイルに保存することができます。これについては関連記事で詳しく書きました。
今回のターゲット FM8 は YAMAHA DX7 という名機をモデルにしているそうです。Wikipedia - FM音源 によると、DX7 は OPS 系すなわち「メガドライブの OPN2 の直系ではない親戚であり後発」くらいの立ち位置の音源らしく、機能面では結構互換がありそうな印象を受けます。
FM8 のモデルである DX7 のバンクファイルが SYX ファイルです。
まずは OPM ファイルに変換する
変換にあたり、まずは TFI ファイルを vopmxtfi で OPM ファイルに変換します。
最終的に、TFI ファイル名の先頭10文字が SYX ファイルにボイス名として記録されるので、あらかじめわかりやすいファイル名をつけておきましょう。
vopmxtfi output.opm input1.tfi input2.tfi ...
OPM は OPN の後継にあたるようです。mxdrv @ ウィキ - FM音源パラメータ のページに短く書かれた OPN 用音色データを OPM で流用する方法からも、両者の差はどうやら少ないことが伺えます。なお、OPM ファイルの内容はテキストファイルなので、変換後の内容は非常に簡単に検証できます。
OPM ファイルを SYX ファイルに変換する
紹介するツールの起動には Python 2.x または 3.x が必要なので、事前にインストールします。
SYX ファイルへの変換には DXconvert を使用します。CUI と GUI の両方が利用可能ですが、ここでは dxconvert-gui.py をダブルクリックして起動します。
Input file と Output file を選択して DXconvert! ボタンを押すと、SYX ファイルが出力されます。SYX ファイルは1バンクに32プリセットを持つらしく、128プリセットのOPMファイルを読み込むと4つのファイルに分割されて出力されます。
FM8 に DX7 の SYX ファイルをインポートして鳴らす
メニューから Import Sysex を選択して SYX ファイルをインポートすれば、なんとなく雰囲気が近い音が鳴ります!
パッチ名やタグを修正する Tips は後日加筆します。