ごちゃペディア

はなまるデジタル創作紀行(DTM、TAS、いろいろな技術)

TASパフォーム論「斜めに動け」

斜めの動きを取り入れると視覚的に速さが出るという話です。

パフォーム論概要

TASでは最速でゲームをクリアすべくいろいろな移動の仕方を模索します。ゲームによっては「跳ねているかいないか」なんてことが速度に結びついているために、そのあり方に一定の規則を求められることがありますが、そうでない場合、「跳ね方」はプレイヤーの自由に委ねられます。ゲームが強制スクロールの場面に突入した場合、跳ね方にとどまらないほぼすべての行動がプレイヤーの自由に委ねられます。

TASではこのように委ねられた自由の中で、如何に見て楽しい・美しい動きを演出するかというのもひとつの評価のポイントです。パフォーマンスのあり方は唯一ではありませんが、気持ちいい振る舞いを作り出すにあたって隠れた定石や法則が存在しないか、そんなことを考えるのがTASパフォーム論(仮)です。

本論

今回考えたのは「(自由に動ける場面では)斜めの動きを積極的に取り入れた方がより疾走感が出る」というものです。理屈は簡単、早そうなのではなく実際に早く動いているからです。

*1

横スクロールアクションの攻略では水平方向の速度にのみ注目することが多いですが、真のキャラクターの移動速度は水平方向と垂直方向の速度から三平方の定理で導かれる値であるはずです。水平速度が同じ場合、垂直速度が大きい方が、たしかにキャラクターは素早く動いているのです。

そういうわけで、アクションゲームで走るときには、ただ地面を走るよりもマリオワールドのTAS動画のようにジャンプしながら行った方が早く見えるのではないかと思ったりしたのでした。いまいち自分の走りには疾走感が足りないなあと思った人は、もっと跳ねてみてはいかがでしょうか*2

※あくまでこの話は、ジャンプしてもしなくてもタイムロスがないゲームで、跳ねるのと跳ねないのとではどちらの方が早く「見えるか」という類のお話です。誤解なきよう。

「実際の移動速度が早い方が疾走感溢れて見える」という証明は一切していないので、反論もあるかと思います。興味深いので聞いてみたいです。

横移動の速度が遅い場合、これをやると余計遅く見えそうな気がします。おそらくジャンプの角度が大きくなってしまい、横に進んでいるイメージを受けないからでしょう。

TASerの皆様、なにかこんな類のTASパフォーム論って思いつきますか? あればパフォーマンスが下手なわたくしめにぜひご教示ををを。

*1:うっかり 14 * sqrt(2) って書いちゃいましたが、* じゃなくて / です。

*2:ゲームや場面によっては動きが冗長に見えて遅そうな感じがしたり、あまり変化を感じなかったりするかもしれません。